法政大学国際文化学部

情報リテラシーI,II

担当 重定 如彦

2008422

 

回 日本語入力

1.      日本語の入力

英米系の文字(ラテン系文字と呼ばれます)は文字数が少ない事が特徴です。例えば英語はアルファベット26文字で表現できる為、キーボードのキーに一つ一つ文字を割り当てることが可能です。

一方、日本語や中国語のようにアジア系の文字は漢字を始めとして非常に多くの文字を扱うため、文字を一つ一つキーボードのキーに割り当てることは不可能です。そこで、日本語を入力するときには何らかの変換処理が必要になります。

現在のコンピュータでは一般に日本語を入力する為に「かな入力」と「仮名漢字変換」という2つの変換処理を行います。かな入力ではまず「入力したい文字をひらがなで入力」し、次にコンピュータ内部に格納された辞書を使った仮名漢字変換と呼ばれる作業で「入力したひらがなを漢字に変換」します。

2.      文字コードとコンピュータの扱うデータについて

文字の入力方法を学ぶ前にコンピュータがどのように文字を扱っているかについて説明します。コンピュータは全ての情報を数字で扱っています。

·           コンピュータの扱うデータの単位

我々は数字を0から910種類の記号で表現する10進法で扱いますが、コンピュータでは数字を012種類の記号で表現する2進法で表現します。コンピュータの内部では数字だけでなく文字や絵、プログラムといったあらゆるものがこの2進法の数字、つまり0と1で表現されます。コンピュータが2進法を使う理由は、電子回路の作りやすさです。コンピュータは電気で動いているため、電子回路で数字を表現する必要があります。10進法の場合、一桁につき0から9までの10通りの数字を表現するための電子回路が必要になりますが、これはかなり複雑な電子回路を作る必要があります。一方2進法の場合では、一桁につき012通りの状態を表現する電子回路を作成する必要がありますが、これは電気が流れている状態を1、流れていない状態を0とみなすことで非常に簡単に作成することができます。

 

10進法では数字は一の位から順に一の桁、十の桁、百の桁というように桁が一つ大きくなるたびに桁を表す数字が10倍になりますが、2進法では一の桁、二の桁、四の桁のように桁が一つ大きくなるたびに2倍になります。

例えば 1011 という2進法の数字は一の桁が1、二の桁が1、四の桁が0、八の桁が1となっており、10進法になおすと、 1 * 8 + 0 * 4 + 1 * 2 + 1 * 1 = 11 のように11という数字を表します。

2進数

10進数

 

2進数

10進数

 

2進数

10進数

 

2進数

10進数

 

100

 

1000

 

1100

12

 

101

 

1001

 

1101

13

10

 

110

 

1010

10

 

1110

14

11

 

111

 

1011

11

 

1111

15

2進法では桁数が1桁増えるごとに2倍の数字を表現することができ、n桁の2進数では2n乗)種類の数を表現することができます。n桁の2進数で表現できるデータのことをnビット(bit)のデータと呼びます。

現在のコンピュータでは一般にデータを8ビット単位で扱い、8ビットのデータを1バイトと呼びます。1バイトのデータでは=256種類のデータを表現できます。

もっと大きな単位としてキロやメガという単位があります。これはそれぞれ1000倍、100万倍という意味を表しており、1キロ(K)バイト = 1000バイト(=1024バイト)、1メガ(M)バイト = 1000キロバイト(1024キロバイト)= 1000000バイト( = 1048576バイト)となっています。

·           文字コード

次にコンピュータが文字をどのように扱っているかについて説明します。まずアルファベットをどのように扱っているかですが、アルファベットは全部で26文字あります。コンピュータでは大文字と小文字を区別しますので、あわせて52文字、それに数字や記号を含めると全部で100文字程度の文字を表現できればよいことになります。

先ほども述べましたが、コンピュータは1バイト単位でデータを表現し、1バイトは256通りの数字を表現できるので、1バイトでアルファベットと数字と記号を全て表現できることになります。コンピュータ内部ではアルファベットはそれぞれ8桁の2進数に置き換えたもので表現されています。この文字とコンピュータ内部で扱う数字の対応を定めたものを文字コードと呼びます。英語のアルファベットはASCIIコードと呼ばれる文字コードで定められており、例えばアルファベットの「A」という文字は65(わかりやすさを重視してここでは10進数で表現します)、「B」という文字は66、「C」という文字は67のようにそれぞれの文字に1つずつ数字が対応しています。例えば、みなさんがメモ帳などにABCという文字を入力した場合、コンピュータ内部では、65,66,67という3つの数字でABCという文字を表現します。

·           日本語の文字コード

日本語は、ひらがな、カタカナ、漢字などで表現されます。ひらがなやカタカナはあらかじめ文字数が決まっているので全てのひらがなとカタカナに対してアルファベットと同じように数字を割り当てることができます。一方、漢字にはそうは簡単に数字を割り当てることはできません。何故なら漢字は非常に多くの文字からなっており、全部で漢字が何文字あるか正確な数字すらわかっていないからです。中国の巨大な漢字の辞典には数十万字の漢字が収録されていますし、漢字はアルファベットやひらがなとは違い、時代と共に新しい漢字が生み出されることさえあります。

そこで今日のコンピュータでは全ての漢字を扱うのではなく、よく使う漢字だけに数字を割り当てた文字コードを作ってそれを用いて日本語を表現しています。日本語を表現する文字コードにはいくつかの種類があるのですが、Windowsではこれまで一般にShift-JISと呼ばれる文字コードが使われてきました。Shift-JISは日本語1文字を2バイトで表します。2バイト=16ビットなので最大 = 65536 種類の文字を表現することができます。実際にはいくつかの理由があってShift-JISでは約10000種類の文字を扱います。また、最近のWindowsでは漢字以外の文字も含めてさらに多くの文字を扱うことができるUnicodeと呼ばれる文字コードが使われています。

このように現在のコンピュータでは、世の中にある漢字のうち良く使われるものしか扱えないようになっています。特に日本人の名前や地名など普段使われないような特殊な文字はコンピュータでは扱えないことがあります。現在のコンピュータではきめ細かく漢字を扱うことができないということは覚えておいてください。

3.      かな入力の方法

かなを入力するには「ローマ字入力」と「かな入力」の2通りの方法があり、それぞれ以下のような特徴があります。

·           ローマ字入力

日本語をローマ字によって入力する方法です。例えば「あ」は「a」、「か」は    「ka」のようにローマ字を使って入力するので、アルファベットのキー配置を覚えるだけで日本語が入力できるようになります。授業ではローマ字入力を解説します。

·           かな入力

日本語をかな(キーの右にかいてある平仮名を使う)によって入力します。かな入力を行うためには、アルファベットのキー配置だけでなく、かなの配置も覚える必要があり、覚えるのが大変ですが、一度覚えてしまうとかなを一文字打つのに平均2回キーを入力しなければならないローマ字入力と比べて、キーを1回入力するだけですむのですばやく日本語を打つことができるという利点があります。

ローマ字入力を行う為には入力モードを日本語モードにする必要があります。入力モードには「英語モード」と「日本語モード」があり、英語モードは前回の授業で練習したように、アルファベット、数字、記号などを入力するモードです。英語モードと日本語モードの切り替えは「全角/半角」と書かれたキーを押すことで行います。

画面右下に表示される下図のツールバーを使ってモードを切り替えることもできます。このツールバーのことを言語バーと呼びます。下図のツールバーの「あ」と表示されている部分をクリックして表示されるメニューで「ひらがな」を選択すると日本語モードに、「直接入力」を選択すると英語モードになります。

ひらがなを入力するには、ローマ字で入力します。入力したひらがなは点線状の下線つきで表示されます。これは「下線の部分の文字を漢字に変換できる」ということを表しています。漢字に変換したくない場合はエンターキーを押して下さい。これで、点線が表示されなくなります。この作業を「文字を確定させる」と呼びます。なお、変換中に限りエンターキーは「改行」ではなく、「文字を確定させる」という別の意味を持ちますので注意して下さい。

ひらがなとローマ字の対応表は教科書の191Pに書いてありますのでそちらも参照してください。ここではいくつかのわかりにくい文字の入力方法について述べます。

·           ぁ、ぃ、ぅ、ぇ、ぉ、ゃ、ゅ、ょ

小さい「ぁぃぅぇぉ」を単独で入力したい場合はxのあとに「aiueo」を入力することで入力します。例えば「ぁ」は「xa」と入力します。「ゃゅょ」も同様です。

·          

小さい「っ」は子音(aiueon以外のアルファベット)を連続して入力した後に母音を入力することで入力します。例えば「いった」は「itta」、「いっぱい」は「ippai」と入力します。「っ」だけを単独で入力したい場合は「xtu」と入力します。

·          

「ん」を入力するには「nn」のようにn2回入力しますが、んの後に「あいうえお」または「なにぬねの」以外の文字を続けて入力する場合はn1回に省略することができます。例えば「かんじ」と入力するには「kannji」または「kanji」と入力すればよいのですが、「あんない」は「annnai」、「あんい」は「anni」のように必ず「ん」の部分を「nn」と入力しなければなりません。

慣れるまでは「ん」は必ず「nn」と入力するようにして下さい。なお、美佳のタイプトレーナーでは「ん」は必ず「nn」と入力するようになっています。

·           。 、

日本語の句読点である「。」と「、」はそれぞれ「,」(コンマ記号)と「.」(ピリオド記号)キーを押すことで入力できます。

·          

日本語の「ー」記号は「−」(マイナス記号)キーを押すことで入力できます。

·          

「・」(中点)記号は「/」(割る)キーを押すことで入力できます。

·           「 」

「 と 」(かぎ括弧)記号は [ 及び ] キーを押すことで入力できます。

·           . , / − [ ]

上記の記号はそれぞれのキーを入力した後にF9キーを押すことで入力できます。

Ø  練習問題その1

以下の日本語のひらがなの文章をメモ帳のアプリケーションを実行して入力せよ。

ほんがくににゅうがくされたみなさんはぜんこくかくちからこられており、さまざまなぶんかてきはいけいをもっておられることでしょう。そのいみでは、ほんがくでともにまなぶことがすでにいぶんかたいけんですが、こくさいぶんかがくぶではさらに、がくせいぜんいんがかいがいりゅうがくにさんかするすたでぃ・あぶろーど(SA)ぷろぐらむがあり、みずからがいほうじんとなり、ぶんかまさつにそうぐうする、たふなぷろぐらむがあなたをまっています。

 (国際文化学部生のための履修の手引き20081Pより抜粋)

4.      仮名漢字変換の方法

コンピュータは辞書を持っており、入力した平仮名の読みに対応する漢字を辞書のなかから探して候補を表示してくれます。候補の中から入力したい文字を選択して漢字を入力することを仮名漢字変換と呼びます。

ひらがなを入力すると入力した文字が下線つきで表示されます。この時に「スペースキー」を押すことで下線部の文字が漢字に変換されます(このとき、変換中の部分に太い下線がひかれます)。日本語は同じ読みをする単語(同音異義語)がある場合があるので、一回スペースを入力しただけでは入力したい文字に変換されないことがあります。この場合はスペースキーをもう一度入力すると変換可能な漢字の候補が一覧で表示される(図参照)ので、変換したい文字を「スペースキー」または「カーソルキーの下(↓)」で一つ下の候補を、「カーソルキーの上(↑キー)」で一つ上の候補に動かして選択します。そして「エンターキー」を押すか「次の文字を入力する」ことでその文字を確定させることができます。試しに「き」を入力し、変換候補の中から「喜」を探し出して確定してみてください。

これ以外にも、変換候補の一覧の左の数字を入力することで文字を選択することもできます(先ほどの図の状態で数字の4を入力すれば「藍」が選択される)。

·           長い文章の変換

2つ以上の単語が入った文字を入力し変換した場合、文字が単語ごとに分割され(下線で区切って表示されます)、それぞれの単語が漢字に変換されます。この時スペースキーをさらに押すと、最初の単語の変換候補が表示されます。変換したい単語を変更するには左右のカーソルキーを押します。この状態でエンターキーを押したり、次の文字を入力すると全ての単語が確定されてしまうので注意して下さい。

長い文字を変換した時に区切ってほしくないところで単語が区切られることがあります。これを直すには区切りを変更したい単語を選択してから、「シフトキーを押しながら左右のカーソルキー」を入力します。左のカーソルキーを押すと選択された単語が一文字短くなり、右を押すと一文字長くなります。

シフトキーを押し
ながら左のカーソルキーを押す

 
              

昔のコンピュータは辞書の性能があまりよくなかったので、一度に長い文章を入力して変換するとおかしな結果がかえってくることがしばしばありましたが、最近では辞書が賢くなって長い文字を正しく変換することができるようになっています。

とはいえあまり長い文字を入力して一度に変換しようとすると間違う可能性が高くなりますので、10文字程度入力したら一旦変換するのが良いでしょう。

Ø  練習問題その2

「きょうはいしゃへいく」という文字をメモ帳に入力し、仮名漢字変換を行うことで、

「今日は医者へ行く」と「今日歯医者へ行く」の2種類の変換を行いなさい。

5.      全角文字と半角文字

平仮名や漢字にはありませんが、アルファベット、数字、記号、カタカナには「全角」と「半角」の区別があります。

英語入力モードで入力したアルファベット、数字、記号は全て一般に半角文字と呼ばれる文字でコンピュータ内部では1バイトのデータ(ASCIIコード)で表現されています。

一方日本語入力モードでアルファベット、数字、記号を入力した場合、それらは一般に全角文字と呼ばれる文字で入力されます。全角文字はコンピュータ内部では2バイトのデータ(Windowsの場合Shift-JISUnicode)で表現されます。

これらの文字が何故、「全角」、「半角」と呼ばれているかの理由は画面に表示されたときの文字のサイズにあります。「全角」文字は一般に一つ一つの文字が正方形におさまるように表示されます。それに対し、「半角」文字は横幅が「全角」も字の半分のサイズで表示されます。このように横幅が全角の半分であるために「半角」と呼ばれています。メモ帳に全角のA5つ入力(AAAAAと入力してからF7キーを押す)して改行し、次の行に半角のA10個入力し横幅が同じになることを確かめてみて下さい。

なお、最近のアプリケーションでは文字の見栄えを良くするために、文字によって表示する横幅が異なる場合があります。そのため、必ずしも「全角」文字が正方形になっていなかったり、「半角」の文字が「全角」の文字の半分のサイズで表示されないことがありますが、それでも全角よりは横幅が狭く表示されます。

全角文字と半角文字は例えば同じAであってもコンピュータの内部では別の文字として扱われる点に注意が必要です。特に空白(スペース)にも全角と半角の違いがあり、これは見た目では判断しづらいので注意が必要です。特にパスワードやユーザIDの入力は一般的に半角文字しか受け付けないものが多いので注意して下さい。

半角文字は主に英語を入力するとき、全角は日本語を入力するときに使います。

また、半角のカタカナは一部のコンピュータやアプリケーションでは使用できないことがありますので、できるだけ使わないようにするほうが無難です。

·           日本語入力モードでのカタカナや半角文字の入力方法

日本語入力モードでは基本的には全角の文字が入力されますが、日本語入力モードの時に半角の英数字を入力したい場合にいちいち全角/半角キーを押してモードを変えるのは大変です。また、カタカナを入力したい場合、変換の候補の中からカタカナをいちいち探すのは大変です。そこで、日本語入力モードの最中でも半角の文字を入力する方法や、スペースキーを押して変換の候補を表示させることなくカタカナを入力する方法が用意されています。それらの操作は文字を確定する前にファンクションキー(キーボード上部にあるFと数字が書いてあるキー)を押すことで行います。

以下にかな漢字変換中に良く使われるファンクションキーの一覧を表にします。

 

キー

意味

F6キー

選択中の文字をひらがなに変換します

F7キー

選択中の文字をカタカナに変換します

F8キー

選択中の文字を半角文字に変換します

F9キー

選択中の文字を全角のアルファベットに変換します

F10キー

選択中の文字を半角のアルファベットに変換します

·           全角にはあるが半角にはない記号

以下の記号は全角にはありますが、半角にはありません。

「 」 。 、 ー 

6.      日本語FEPと高度な日本語入力

l  日本語フロントエンドプロセッサ

日本語の入力は日本語フロントエンドプロセッサ(FrontEnd Processor、日本語FEPと略されます)というソフトウェアが行っています。日本語FEPにはいくつか種類があり、代表的なものには「ATOK」、「IME」、「ことえり」などがあります。Windowsに標準的についてくる日本語FEPIMEです。IME以外の日本語FEPを使うにはまずソフトウェアをインストールする必要があります。家庭のパソコンでIME以外の日本語FEPを使いたい場合は各自ソフトを購入してインストールして下さい。

日本語FEPはそれぞれ特徴があり、使い勝手が微妙に違います。自分が使いやすいと思うものを使うのが良いでしょう。

l  日本語FEPの切り替え

法政大学のコンピュータにはATOKIME2つの日本語FEPがインストールされており、ログインした直後の状態では、IMEが使われるようになっています。使いたい日本語FEPを変更するには、タスクバーにある、FEP切り替えのボタン(下図)をクリックして下さい(注:ボタンの絵は現在選択中のFEPのものが表示されます)。選択できるFEPの一覧がメニューで表示されるので、その中から使用したいものを選択するとそのFEPを使用することができるようになります。

日本語FEP切り替えボタン

 
 

 


l  入力モードの切替
 IMEの場合、下図で言語バーの「あ」と表示されている部分は「入力モード」を表しています。ここをクリックすることで図のように入力モードを変更するメニューを表示することができます。図の場合、「ひらがな入力モード」になっているのでキーボードから文字を入力するとひらがなが入力されます。全角のカタカナを入力したい場合はメニューから選択して下さい。なお、「あ」の部分は現在の入力モードに応じて表示が変化します。なおATOKの場合も言語バーに同様のボタンが用意されています。

l  部首による文字入力

読み方がわからない文字を入力する場合、かな漢字変換を使うことはできません。そのような場合は漢和辞典で漢字を調べる場合と同じように、漢字の部首や画数を指定して文字を検索し入力することができます。部首による文字入力を行うには、IMEの場合は言語ツールバーの「IMEパッド」のボタンをクリックし、表示されるメニューの中から「部首」の部分をクリックします。部首の画数をメニューから選択し、左の一覧から部首をクリックするとその部首を持つ漢字の一覧が右側に一覧で表示されます。文字を入力するには、検索結果の中の入力したい文字をクリックします。

ATOKの場合も言語ツールバーの中に部首による入力を行うメニューがあります。

l  手書き入力
 読みも部首もわからない場合は手書きで文字を入力し、それに似た文字を候補として表示する手書き入力モードがあります。IMEの場合手書き入力を行うには言語ツールバーの「IMEパッド」のボタンをクリックし、表示されるメニューの中から「手書き」をクリックします。図のようなパネルが表示されるので、マウスで白い部分に文字を入力して下さい。右の部分に漢字の候補の一覧が表示されるのでその中から入力したい漢字をクリックすると文字が入力されます。
 なお、ATOKにも同様の機能があります。

l  その他の入力方法

IMEATOKには他にも文字を入力する方法が用意されていますが、授業では全部説明しきれませんのでさらに詳しい使い方についてはヘルプ機能をみたり、自分でいろいろツールバーのボタンをいじってみて覚えて下さい。コンピュータの上達のコツの一つに、わからなかったら適当にいじってみるというものがあります。メモ帳、ワープロ、日本語FEPといったアプリケーションの操作でコンピュータがこわれるようなことは通常ありませんので、興味をもっていろいろ試してみる事をお勧めします。

l  IMEATOKの違い

 IMEATOKは基本的な操作方法は同じなのですが、若干操作方法が違う点があります。大きな違いについて表にまとめます。

機能

IME

ATOK

変換中の文字列

下線が表示される

青い文字で表示される

変換する単語の選択

カーソルキーの左右を押す

SHIFTキーを押しながらカーソルキーの左右を押す

変換する単語の長さの変更

SHIFTキーを押しながらカーソルキーの左右を押す

カーソルキーの左右を押す

 IMEATOKにもいくつかバージョンがあり、バージョンによっては微妙に操作方法が違う可能性がありますが、ひらがなの入力方法やスペースキーで変換するなどの基本的な操作は共通しています。

7.      キーボードの種類

コンピュータにもいくつか種類があるように、キーボードにもいくつか種類があります。現在最も普及しているのが、「QWERTY」(クワーティ)と呼ばれるキー配列のキーボードで、左上のアルファベットがQWERTYの順に並んでいることからそう名づけられました。QWERTY19世紀に考案された配列で、英語の単語の性質を考慮し、左右の手で交互に文字を入力できるようにキーが配置されています。当時のタイプライターはキーを押すと打鍵と呼ばれる金属の棒を紙に打ち付けることで文字を印刷していたのですが、入力速度があまりはやくなりすぎると、棒が絡んでしまい機械が故障してしまうという問題がおこりました。そこで、QWERTYでは棒が絡みにくいようなキー配置されており、必ずしも英文を最も早く入力できるような配置になっていると言われています。また、英語の入力を考慮してつくられたキー配列なので、日本語をローマ字で入力する場合は効率よく左右の手で交互に入力できるような配置にはなっていません。

次に有名なのが「DVORAK」(ドヴォラック)と呼ばれる配置で、考案者の名前からとられています。DVORAKQWERTYよりも英文の入力に適した配置になっており、母音(aeiou)が左に位置しているので、日本語の入力の場合でも左右の手で交互に入力が行えることから、一部のユーザの間では人気があります。

アルファベットのキー配列はQWERTYDVORAKの2種類にわけられますが、アルファベット以外の記号の位置が異なるキーボードがあります。日本で使われているキーボードは106キーボードや109キーボードと呼ばれるもので(数字はキーボードのキーの数を表しています)、それに対してアメリカでは101キーボードや104キーボードが普及しており、記号の位置が若干異なっています。

8.     WWWブラウザとパスワードの変更

前回の授業で予告したとおり、みなさんのパスワードを変更してもらいます。

まず、「スタートメニュー」→「Internet Explorer」の順でメニューを選んで下さい。

これは、全世界のコンピュータを相互に接続した巨大なコンピュータネットワークである、インターネットに接続するためアプリケーションでWWW(World Wide Web)と呼ばれるシステムによって世界中のコンピュータの中に蓄えられた情報を閲覧することができます(インターネットやWWWについてはまた機会を改めて詳しく解説します)。

WWWの情報を見るためには情報が置いてあるアドレス(郵便でいうと住所のようなもの)を指定する必要があります。これをURL(Universal Resource Locater)またはURI(Universal Resource Identifier)と呼びます。そして、URLに格納されている内容をウェブページと呼びます。例えば、法政大学のウェブページはhttp://www.hosei.ac.jp/です。

このURLInternet Explorerのウィンドウのアドレスと表示されているツールバーの横に入力することで、指定したウェブページの内容を見ることができます。

法政大学ではパスワードの変更をウェブページから行うことができます(利用ガイド38Pを参照のこと)。まず、Internet Explorerのアドレスの欄にhttp://webmail.hosei.ac.jpと入力してください。ユーザ認証を行うためのページが表示されるので、ログイン時と同様にユーザIDとパスワードを入力して「認証」ボタンを押してください。(なお、警告のパネルが何回かでた場合は、そのつど「OK」や「はい」などを選択して下さい)

次に表示される画面の中から「オプション」と表示された部分をクリックし、次に表示された画面の中から「パスワード変更」をクリックするとパスワードを変更するためのウェブページが表示されます。

「現在のパスワード」に現在のパスワード、「新パスワード」と「新パスワード(確認用)」に新しいパスワードを入力してパスワード変更ボタンをクリックしてください。「パスワードが変更されました」というメッセージが表示されたら成功です。パスワードの変更には5分程度の時間がかかりますので、後で一旦コンピュータをシャットダウンして新しいパスワードでログインできるかどうか試してください。

Ø  練習問題その3

以下の日本語の文章をメモ帳のアプリケーションを実行して入力せよ。

 

今日の急速なグローバル化、情報化により、人類は世界を一つの地球共同体として認識するようになった半面、個人や家族、民族、地域といった様々な集団が相互理解と寛容さを欠如させたまま頻繁に接触するため、むしろ文化摩擦や紛争が深刻化しています。本学部では、このような国際社会において活躍できる、高いコミュニケーション能力とバランス感覚を持った「国際社会人」の育成を目指しています。

 (国際文化学部生のための履修の手引き20081Pより抜粋)

9.      レポート課題

1.          ASCIIShift-JIS以外の文字コードについて2つ以上調べ、それらがどのような文字コードであるか特徴を述べよ。

2.          Shift-JISで使えない漢字にはどのようなものがあるか調べいくつか例を挙げよ。

3.          QWERTYDVORAK(余裕があればそれ以外の種類のキーボード)について調べ、特徴を述べよ。

4.          ローマ字入力を「美佳のタイプトレーナー」で各自練習すること。

 

レポートの書き方は1回目の授業と同じです。提出期限は次回の授業までです。

 

 

 

 

 

 

質問のメールなどは、 sigesada@hosei.ac.jp までお願いします。

授業の資料の最新版は http://www.edu.i.hosei.ac.jp/~sigesada/ にあります。