法政大学市ヶ谷基礎科目

情報処理演習I

担当 重定 如彦

2004428

 

第2回 アプリケーションと文字入力

1.      フロッピーディスクの取り扱い

まずフロッピーディスクの取り扱い方法と注意点について述べます。

·          使い方

Ø         フロッピーディスクは本体の正面の溝に差し込んで使います。また、使用しないときは本体から取り出しておきます。

Ø         差し込みの際には挿入方向に注意してください。真ん中に金属の丸い部分がある面を下にし、横にスライドするカバーを奥にして差し込みます。差し込むときに、違和感がある場合は無理に押し込まないようにしてください。(注:教室のパソコンは縦置きになっているので、上の面を左にして差し込んでください)

Ø         フロッピーディスクを本体から取り出すときは差し込み口付近にある取り出しボタンを押します。

Ø         差し込み口付近にあるランプは、フロッピーディスクにパソコンが読み書きしているときに点灯します。データが壊れる可能性があるので、ランプが点灯している時には取り出しボタンを押さないように注意してください。

Ø         フロッピーディスクは音楽テープやビデオテープと同じように、新たな情報の書き込みを禁止するための機構があります。フロッピーディスクの裏面の隅に開け閉めのできる穴があり、この穴が開いているときは新しい情報をフロッピーディスクに書き込むことができません。穴を開けて書き込みを禁止することを、「プロテクト(protect)を掛ける」と呼びます。

·          取り扱い上の注意

Ø         横にスライドするカバーをずらせば、中身に直接触れることができます。前回の授業で説明したとおり中身はペラペラ(floppy)の円盤(disk)になっていますが、データが壊れる可能性があるので決して中身に手で直接触れないようにしてください。

Ø         フロッピーディスクは磁気記憶フィルムですので、磁石の近くなど強い磁気がある場所には保管しないで下さい。

 

 

Ø         フロッピーディスクをコンピュータの中に入れたまま忘れて帰らないようにしてください。また、フロッピーディスクをコンピュータに差し込んだままコンピュータの電源を入れるとコンピュータがうまく起動しない場合があります。その場合は、フロッピーディスクを本体から取り出してから電源を入れなおしてください(この場合はコンピュータ上で大事なプログラムは一つも実行されていませんのでシャットダウン操作をせずにコンピュータの電源を切ってもかまいません)。

Ø         フロッピーディスクにはなるべく付属のラベルを貼り、授業名、時限、名前、学籍番号と中にはいっているプログラムやデータの名前を書き込みましょう。

2.      ソフトフェアの種類

前回の授業で、ソフトウェアとはコンピュータに仕事をさせるための命令書のようなものだと述べましたが、ソフトウェアはオペレーティングシステム(Operating System)アプリケーションソフトウェア(Application Software)の2つに分類することができます。

·          オペレーティングシステム

日本語で「基本ソフト」と呼ばれるもので、一般に英語の頭文字をとってOSと呼ばれます。OSはキーボードの入力や画面出力といった入出力機能やディスクやメモリの管理など、多くのコンピュータのソフトウェアが共通して利用する基本的な機能を提供するという、コンピュータシステム全体を管理するソフトウェアです。例えばOSがなかったころは、プログラム一つを実行する為にも人間が非常に多くの手作業をする必要がありましたが、OSの発明によりそのようなことはなくなりました。

 授業で使用するコンピュータのOSWindows XPと呼ばれるOSです。OSにも以下のようにいろいろな種類があり、それぞれコンピュータの操作法や、使えるソフトウェアの種類が若干違ってきます。この授業ではWindows XP(以下Windowsまたはウィンドウズと呼びます)の使い方を学びますが、それぞれ特徴がありますのでみなさんが個人的にコンピュータを使うときは、目的にあったOSを選ぶと良いでしょう。

Ø        Windows

マイクロソフト社のオペレーティングシステムで様々な種類がありますが、おおまかにいうと個人向けのOSとしてWindows 95Windows 98Windows MeWindows XP、ユーザ管理など複数の人数で使用するOSとしてWindows NTWindows 2000があります(それぞれ後ろにいくほど新しい)。現在最も普及しており、パソコンのOSには大抵このうちのどれかが入っていると思います。

Ø        Macintosh

アップル社のOSで、洗練された操作方法や、マルチメディア系のソフトウェアが豊富に揃っているため、映像や動画を扱う業界やファンの間では現在でも根強い人気があります。

Ø         UNIX

アメリカのAT&T社のベル研究所で開発されたOSで、ネットワーク機能や安定性に優れ、セキュリティーの強度が高いことで知られており、主に大学や企業の研究所で使われています。Soralis, Linux, Free-BSD等さまざまな種類があります。

Ø         TRON

日本で作られたOSで、用途に応じてパソコン用のBTRON、携帯電話や電子レンジなどの機械に組み込んで使われるITRONなどのいくつか種類があります。

BTRONは「超漢字」という名前で発売されており、その名のとおり漢字に強くその他のOSでは扱えないような漢字を扱うことができます。また、ITRONは携帯電話のIモードや電子レンジなどの家庭用電化製品などみなさんの身の回りの多くのものに組み込まれて使われています。

·          アプリケーションソフトウェア

文書を作成するワープロや、画像を作成する画像編集ソフトのように、ある特定の目的のために設計されたソフトウェアで、日本語では「応用ソフト」と呼びます。一般には「アプリケーション」、「アプリ」、「ソフト」のように略して呼びます。

コンピュータにアプリケーションを導入する操作を「インストール」といいます。代表的なアプリケーションには、ワープロや表計算、画像編集、データベース、プレゼンテーション、ゲーム、Webブラウザ、電子メールソフトなどがあります。

3.      アプリケーションの実行

授業で使うコンピュータにはすでに様々なアプリケーションがインストールされており、すぐに使えるようになっています。Windowsでアプリケーションを実行するには主に以下の2種類の方法があります。

1.        アイコンをダブルクリックする

みなさんのコンピュータの画面上のデスクトップにはこのコンピュータにインストールされたアプリケーションを表す多くのアイコンが表示されています。アイコンの絵はそのアイコンがどのアプリケーションを表すかを視覚的にわかりやすくするためのものです。(注:デスクトップはスペースに限りがあるのでインストールされたすべてのアプリケーションのアイコンが表示されているわけではありません)

アイコンが指すアプリケーションを実行するには、アイコンの上にマウスカーソルを移動させ、そこでマウスの操作ボタンをダブルクリックします。

2.        スタートボタンのメニューからアプリケーションを選択する

もう一つの方法はスタートメニューからプログラムを実行させるというものです。スタートボタンの上でマウスをクリックするとメニューが表示されます。その中で「すべてのプログラム」と書かれた部分をクリックするとコンピュータにインストールされているプログラムの一覧が表示されます。この中から実行したいアプリケーションを選択してクリックすると選択したアプリケーションが実行されます。

〜メニューの使い方〜

いくつかのもののなかから一つを選択する方法としてコンピュータではメニューと呼ばれる機能が用意されています。Windowsではメニューはスタートボタンのクリックや、マウスのメニューボタンを押すことで画面上に表示されます。

メニューには選択項目が縦に一覧で表示され、マウスを選択項目の上に動かすとその項目が反転表示(その項目が現在選択されていることを表す)します。この状態で、マウスをクリックすると反転表示されたメニューを選択したことになります。

メニューの項目の中には一番右に右向きの三角形が表示されているものがあり、これはその項目の下にさらに複数の選択項目が存在することを意味します。この選択項目の下にあるメニューのことをサブメニューと呼びます。サブメニューが存在する項目の上にマウスカーソルを移動させるとメニューの横にサブメニューの内容が表示されます。また、サブメニューの項目の中にさらにサブメニューが入っていることもあります。

メニューの項目を選択せずにメニューを閉じる(画面から消す)には、メニューの外にマウスカーソルを移動させて、マウスの操作ボタンをクリックします。

4.      ウィンドウとタスクバー

それでは実際にアプリケーションを実行してみましょう。まずスタートボタンを押してメニューを表示し、その中の「すべてのプログラム」を選択してください。すると、プログラムの一覧が表示されたサブメニューが表示されるので、その中の「アクセサリ」を選択してください。するとまた次のサブメニューが表示されるので、その中から「メモ帳」と書かれた項目を選択してクリックしてください。以後の授業では、上記のようにメニューを辿っていく操作を

スタートメニュー」→「すべてのプログラム」→「アクセサリ」→「メモ帳

のように、矢印でつないで表記します。

これで、「メモ帳」という文章を書くためのアプリケーションが実行され、表示されます。この画面に表示されたものをウィンドウと呼びます。この授業で使うWindowsというOSの名前はこのウィンドウが由来となっています。Windowsでは基本的に起動されたアプリケーションの一つ一つがウィンドウという形で画面に表示されます。

·          ウィンドウの各部名称

ウィンドウに表示されるものは、アプリケーションの種類によって異なりますが、いくつかの部分はWindowsのすべてのウィンドウに共通します。それらは次の図のように名称がつけられており、その中で重要なものについて説明します。

 


終了ボタン

 

メニュー

 

スクロールバー

 

 

Ø        タイトルバー

ウィンドウの一番上の青い細長い四角形の部分で、ここにウィンドウのタイトルが表示されます。タイトルにはウィンドウを表示しているアプリケーションの名前や、編集している文章の名前などの情報が表示されます。

また、タイトルバーの部分をマウスでドラッグすることで、ウィンドウの位置を移動させることができます。

Ø        メニューバー

 タイトルバーの下の部分で、そのアプリケーションの基本的な機能を使用するためのメニューを呼び出すボタンが表示されています。この内容はアプリケーションの種類毎に異なっています。メニューを表示するには、ボタン部分にマウスカーソルを移動させて操作ボタンをクリックします。

Ø        終了ボタン

 タイトルバーの一番右に表示される「×」マークの正方形のボタンで、アプリケーションを終了させるために使います。このボタンをクリックするとアプリケーションが終了します。

Ø        最大化ボタン

終了ボタンの左にあるボタンで、ウィンドウのサイズを画面いっぱいに広げるためのボタンです。このボタンを押してウィンドウを最大化すると、最大化ボタンの形状が変化し、再びこのボタンを押すことで、最大化する前のサイズにウィンドウを戻すことができます。

Ø        最小化ボタン

 最大化ボタンの左にあるボタンで、ウィンドウを画面から消す為のボタンです。終了ボタンと違い、最小化ボタンでウィンドウを消してもアプリケーションは終了せず、単に画面から見えなくなるだけです。Windowsでは画面上に複数のウィンドウを同時に表示させることができますが、ウィンドウを画面に複数表示させると画面がごちゃごちゃして見づらくなることがあります。最小化ボタンは使用しないウィンドウを一時的に消して画面を見やすくする為に使われます。

 最小化ボタンで消えたウィンドウを再び画面に表示するには、後述するタスクバーに表示されるボタンをクリックします。

なお、終了ボタン、最大化ボタン、最小化ボタンの3つを総称して「操作ボタン」と呼ぶことがあります。

Ø        ツールバー

アプリケーションの様々な機能を呼び出す為のボタンです。アプリケーションによってはツールバー上のボタンの上にマウスカーソルを移動させると、そのボタンの説明を表示する場合があります。なお、メモ帳のようにツールバーが存在しないアプリケーションも存在します。

Ø        スクロールバー

画面の右と下についている細長い部分です。詳細は後の授業で説明します。

·          ウィンドウの移動とサイズの変更

すでに説明しましたが、ウィンドウのタイトルバーの上でマウスをドラッグすることによって、ウィンドウを移動させることができます。

また、ウィンドウの四隅にマウスカーソルを移動させ、マウスカーソルの形が黒い両端の矢印に変化したところでドラッグすることによって、ウィンドウのサイズを変更することができます。四隅以外の端でドラッグした場合は、上下(または左右)方向に変形することができます。

 

〜マウスカーソルの形状について〜

ウィンドウの移動の例のように、マウスカーソルは操作ボタンを押したときに実行される操作の種類によって変化することがあります。白い矢印や黒い両端の矢印以外の代表的な形状としては、現在コンピュータが処理をしているため、操作できないということを表す、砂時計の形があります。これらの形状はマウスで操作すると何が起こるかのヒントとなりますので、覚えておくと便利でしょう。

 

 

 

·          マルチウィンドウシステム

Windowsでは同時に複数のアプリケーションを実行することができ、その場合画面上に複数のウィンドウを同時に表示することが可能です。このようなコンピュータのことを、「マルチウィンドウシステム」と呼びます。

同時に複数のウィンドウを表示した場合、それぞれのウィンドウには上下関係ができます。一番手前に表示されているウィンドウを「アクティブなウィンドウ」と呼び、一般にウィンドウに対して操作を行う場合、ウィンドウをアクティブにする必要があります。ウィンドウをアクティブにするには2つの方法があります。

Ø         アクティブにしたいウィンドウの上にマウスカーソルを移動させクリックする。

Ø         タスクバーからアクティブにしたいウィンドウに対応するボタンを選択し、クリックする。

アクティブなウィンドウはタイトルバーの色が濃い青色で表示されます。

·          タスクバー

 アプリケーションを実行すると、タスクバーの部分に実行したアプリケーションのタイトルバーに表示される内容が四角いボタンで表示されます。その中で、アクティブなウィンドウに対応するボタンは強調されて(ボタンが押されたように)表示されます。タスク(task)とは「仕事」の意味で、実行されているアプリケーションのことを、コンピュータの仕事とみなしてタスクと呼ぶことがあります。

タスクバーにはこのように、現在Windowsで実行されているアプリケーションの一覧がボタンの形で表示されます。タスクバーに表示されるボタンをマウスで選択しクリックすることによって、対応するウィンドウの状態を以下の表のように変化することができます。

対応するウィンドウの状態

クリックした結果

アクティブでないウィンドウ

最小化されていない

アクティブなウィンドウになる

最小化されている

ウィンドウを画面に表示し、

アクティブなウィンドウになる

アクティブなウィンドウ

最小化され、アクティブでなくなる

タスクバーのボタン上にマウスカーソルを移動させ、マウスのメニューボタンをプレスすることで対応するウィンドウに対して最小化、最大化、移動などの操作を行うメニューを表示することができます。

非常に多くのウィンドウを表示した場合、タスクバーに表示されるボタンの数が多くなり、何がどこにあるのかを探すのが困難になります。これを解決するために、Windows XPから、同じアプリケーションのウィンドウが複数実行されている場合は、タスクバーにそれらが一つのボタンでまとめて表示されるようになりました。ボタンの右に▼マークが表示され、ボタンの上でマウスをクリックするとウィンドウの一覧がメニューで表示されるようになります。又、ボタンのアイコンの右に表示される数字はそのアプリケーションのウィンドウがいくつ開いているかを表します。 

例えばIconのウィンドウとメモ帳のウィンドウを5つ同時に開くとタスクバーは以下の図のようになります。

 

練習:各自タスクバーが図のような状態になるようにウィンドウを開いて、先ほど説明したタスクバーの操作を一通り行って下さい。

 

GUICUI

ユーザに対する情報の表示様式や、ユーザのデータ入力方式を規定する、コンピュータシステムの「操作感」のことをユーザインタフェース(User InterfaceUIと略されることが多い)と呼びます。

Windowsのようにユーザに対する情報の表示にグラフィックを多用し、大半の基本的な操作をマウスなどのポインティングデバイス(Pointing Device)によって行うことができるユーザインターフェースのことをGUI(Graphical User Interface)と呼びます。GUIは情報をグラフィックで表示し、それに対してマウスで操作するという直感的でわかりやすい操作方法から、今日のパソコンの主流となっています。

一方コンピュータがつくられてからしばらくの間は、現在のように高解像度で多彩な色を表現できるディスプレイはなく、ユーザに対する情報の表示を文字によって行い、すべての操作をキーボードによって行っていました。このようなユーザインタフェースのことをCUI(Character User Interface)と呼びます。CUIGUIと比べて操作が覚えにくいという欠点がありますが、きめ細かな命令を行うことができるので、現在でもUNIXなどのOSではCUIが一般的に使われています。

5.     キー入力

キーボードはコンピュータに私たちが命令を与えるための最も重要な手段です。キーボードにはボタンがたくさんついており、キーの並び方もアルファベット順に並んでいるわけではないため、しばらくの間はキー入力が非常に苦痛に思うかもしれません。

しかし、一旦慣れてしまえば誰でもキーボードを使って手で文字を書くよりも早く文字が打てるようになります。キー入力の練習ソフトがありますので、授業ではそれを使ってみなさんにキー入力の練習をしてもらいます。今回の授業ではまずキーボードによって英数字と記号文字を打つ方法について勉強します。

状態を表すランプ

 
 


テンキー

 

 

 


教室のキーボードは上図のようになっています。左下の最もキーが多い部分がアルファベットなどの文字を実際に入力するためのキーです。この部分には白いキーと灰色のキーがありますが、白いキーが主に文字を入力するためのキーで、灰色のキーは文字を消したり大文字のアルファベットを打つためなどの補助的な役割を果たすキーです。

白いキーには通常、左上にアルファベット、右下にひらがなが印刷されています。このうちひらがなのほうは、この授業では使いませんので、無視して下さい。数字のようにアルファベット以外の文字が印刷されているキーには左上と左下に別々の文字が印刷されています。これは上の段の文字はSHIFTキーというキーを押しながら押すことで入力できることを意味します。また、アルファベットの表示されているキーは押すと小文字が入力され、SHIFTキーを押しながら押すことで大文字が入力されます。

灰色のキーには種類がいくつかありますが、そのうちの文字の入力のために使うものについて説明します。それ以外のキーについては必要に応じて後の授業で解説します。

·          SHIFT(シフト)キー

左下と右下にある細長いキーで、先ほど述べたようにアルファベットの大文字を入力する場合と、キーの上の段に表示されている記号を入力する為に使います。2つありますが、どちらも同じ働きをしますので、使いやすいほうを使って下さい。

·          Space(スペース)キー

一番下の段の真ん中にある最も細長いキーで、空白(Space)を入力する為に使います。コンピュータでは、空白もアルファベットと同じ文字として扱われます。

·          Enter(エンター又はリターン)キー

 一番右にある最も大きなキーで、改行を行う為に使います。コンピュータでは改行もアルファベットや空白と同様一つの文字として扱われます。キーには表示されていませんがリターンキーとも呼ばれることがあるので注意して下さい。

·          Back space(バックスペース)キー

文字カーソル(後述)の手前の文字を消す為のキーです。

 なお、文字カーソルの右の文字を消す為のキーとしてBackspaceキーの右下にDelete(デリート)キーがあります。

·           Caps Lock(キャプスロック)キー

左のSHIFTキーの上にあるキーで、アルファベットの大文字を連続して入力する場合に使用します。通常アルファベットのキーは、押すと小文字が入力され、SHIFTキーを押しながら押すと大文字が入力されます。Caps Lockキーはこれを逆にするためのキーです。SHIFTキーを押しながらCaps Lockキーを押すとキーボードの右上にあるCaps Lockのランプが点灯します。この状態でアルファベットを入力すると大文字が入力され、SHIFTキーを押しながら入力すると小文字が入力されます。この状態を解除するにはもう一度SHIFTキーを押しながらCaps Lockキーを押します。

Caps Lockキーの効果はアルファベットのキーにしか及ばないので注意してください。数字や記号のキーはCaps Lockのランプが点灯していてもSHIFTキーを押さなければ上段に表示されている記号が入力されることはありません。

 

 次に、その他のキーについて説明します。

·           カーソルキー

文字を入力するアプリケーションには文字カーソル(マウスカーソルではない点に注意)と呼ばれる縦長の棒が表示されており、キーボードから文字を入力すると文字カーソルの右に文字が入力されるようになっています。文字カーソルはカーソルキーを押すことでキーに表示された矢印の方向へ移動させることができます。

·           ファンクションキー
 文字入力以外の様々な機能を持ったキーで、その機能はアプリケーションによって異なります。なお、印字されているFFunctionの頭文字です。

·           テンキー
 数字や四則演算記号を素早く入力する為に用意されたキーで、キーボードによってはテンキーが存在しないキーボード(例えばノートパソコンのキーボード)も存在します。テンキーはNum Lockのランプが点灯しているときはキーの上部に表示されている数字が入力され、Num Lockのランプが点灯していないときはキーの下部に表示されているボタンの役割を果たします。Num Lockキーによってランプの点灯を切り替えることができます。

·           各種状態ランプ
 Caps LockNum Lockなどの状態がONになっているかを表すランプです。

·           Insert(インサート)キー
 通常はキー入力を行うと文字カーソルの位置に入力した文字が挿入されますが、Insertキーを押すと次から文字が上書きされるようになります。この状態を元に戻すにはもう一度Insertキーを押してください。

6.     タッチタイピング練習

キーボードを見ずにキーを打つことをタッチタイピング(またはブラインドタッチ)と呼びます。タッチタイピングは早く文字を打つためには欠かせない技術です。教室のパソコンにはタッチタイピングの練習用ソフトウェアとして「美佳のタイプ・トレーナー」というアプリケーションが用意されていますので、これを使ってみなさん練習してください。また、授業の後半(7月前後の予定)でタッチタイピングの小テストを行う予定ですので、各自ある程度のスピードで入力できるように練習して下さい。

·          美佳のタイプ・トレーナーの使い方

Ø        専用フロッピーディスクの作成

「美佳のタイプ・トレーナー」を利用するには最初に「美佳のタイプ・トレーナーディスケット作成」で専用のフロッピーディスクを作成する必要があります。

デスクトップの「MikaType」→「MikaType FD作成」の順でアイコンをダブルクリックし、フロッピーディスクを入れて指示に従ってください。この作業を行う必要があるのは最初の一回だけです。フロッピーディスクにデータが入っていた場合、この作業によって中身が消えてしまうので注意してください。

Ø        美佳のタイプ・トレーナーの実行

専用フロッピーディスクを本体に差し込み、以下の手順を行って下さい。

1.         「スタートメニュー」→「マイコンピュータ」を実行する。

2.         3.5インチFDと表示されたアイコンをダブルクリックする。

3.         MikaTypeと表示されたアイコンをダブルクリックする。

Ø        美佳のタイプ・トレーナーの操作方法

実行すると最初にタイトルが表示されるので、何かキーを押すとメニューが表示されます。最初は1のホームポジション練習を行い、慣れてきたら2のランダム練習や3の英単語練習を行うとよいでしょう。4のローマ字練習は日本語入力の練習です。日本語入力は次回の授業で行う予定です。

なお、「美佳のタイプ・トレーナー」は作成したフロッピーディスクに個人の記録が残り、5の成績を選ぶと自分の成績を見ることができます。専用フロッピーディスクを使えば自習室や自宅のコンピュータでも自分の練習成果をフロッピーディスクに記録することができるので、暇をみつけて練習しておいて下さい。

·          ホームポジション

コンピュータの初心者にありがちなことですが、慣れない間はついキーボードを見ながら右手の人差し指でキーを捜しながら入力してしまいがちです。しかし、そのような入力方法は効率が非常に悪く、文字を早く入力するのに適していません。

タッチタイピングでは、効率の良いキーの入力のための指の配置がきまっています。キーボードを良く見ていただくとわかると思いますが、FJのキーの表面に小さな突起があります。ここにそれぞれ左手と右手の人差し指を置き、その隣のキーに順番に中指、薬指、小指を置くのがタッチタイピングでの基本です。この配置をホームポジションと呼びます。また、タッチタイピングではどのキーをどの指で入力するかが決まっています。ホームポジションに指を置き、どのキーをどの指で入力するかを覚えることで、キーボードを見ずに文字を入力することができるようになります。タッチタイピング練習では、一つキーを打つたびに必ず指をホームポジションの位置へ戻すくせをつけてください。なお、タッチタイピングでは、親指は基本的にスペースキーを押すために使います。

·          練習のコツ

1.         練習中はキーボードをなるべく見ないようにする。

2.         最初の頃はキーボードの配列と、どのキーをどの指で入力するかを覚えることが重要なので、早く入力しようとせず、ゆっくりと正確に行うと良い。

3.         キーを押すたびに指をホームポジションに戻す。

4.         手首をなるべく動かさないようにする。

7.      練習問題

練習問題は提出する必要はありませんが、タッチタイピングは練習しないとうまくならないものなので、課題がなくても暇な時間をみつけて自主的に練習してください。

·          「美佳のタイプ・トレーナー」でタッチタイピングのポジション練習の1から8までを最低2回ずつ行うこと。ランダム練習の1から8までを最低1回ずつ行うこと。

·          以下の英文をメモ帳にそのまま入力しなさい。

The Internet continues to grow at a rapid pace. The growth is global, encompassing traffic volume, population, as well as the variety of applications being used. In 1995, the Internet reached 148 out of 185 United Nations member countries (86%), compared with 73 out of 159 United Nations member countries (46%) in 1991. The backbone speeds are currently 45Mbps to 622Mbps in advanced countries, moving toward Gbps rates and beyond from the past speeds of 64 Kbps and 1.5 Mbps. The number of users and computers is also increasing rapidly, with an annual growth rate of 50% to 100%. User applications cover an enormous variety of areas technical, commercial, cultural and educational.

Kilnam Chon, “Guest Editor’s Introduction,”

Communications of the ACM, Vol.39, No. 6, pp. 59-60, 1996.

質問のメールなどは、 sigesada@edu.i.hosei.ac.jp までお願いします。

授業の資料の最新版は http://www.edu.i.hosei.ac.jp/~sigesada/ にあります。